夜の銘菓うなぎパイ

第三項 名物にうまいものあり
 名物にうまいものなし、と俗にいわれる。掛け値なしに浜松でうまい名物、そして珍しい土産をここでは紹介したい。

 浜松駅で土産を持っている人の紙袋を見ると、かの春華堂のものが圧倒的に多い。うなぎパイだ。夜のお菓子というキャッチフレーズもさることながら、手軽に食べられてうまい。
 うなぎパイは昭和36年に、菓子舗の春華堂が売り出したもので、浜松名物の鰻のイメージがヒットした。当初年間60万本の生産量であったのが、数年後には10倍にもなった。
「好きな全国の名物土産ランキング」調査(goo)で、白い恋人(札幌)、長崎カステラ(長崎)に続き堂々の三位に輝いたこともある。ちなみに第四位が八ツ橋(京都)、そして第五位が赤福もち(伊勢)となっていた。毎回、変動があるようであるが、うなぎパイは上位の常連である。
 平成17年に、浜松工業技術団地内(西区大久保町)にうなぎパイファクトリーが開設された。製造過程を見学できる産業観光施設でもある。計画段階では年間10万人の来客を想定していたが、現在では50五万人が訪れる。
 舘山寺温泉などへの日本人観光客だけでなく、中国など海外からの観光客も多数訪れる。筆者も、インバウンドの売込みのため、ヤマハのピアノ工場見学と共に外国人旅行者やエージェントの人間を案内した。観光バスも立寄る人気の観光スポットだ。
 シンガーソングライターの小椋 佳は、かつて第一勧業銀行(みずほ銀行)の浜松支店長として赴任していたことがある。その縁で、「うなぎのじゅもん」というPRソングを作詞・作曲し、自ら歌っている。
 夜のお菓子というキャッチフレーズも意味深である。ただし、案内嬢の話では、家族の夜の団欒という意味だと答えていた。ブランデー入りのVSOPバージョンもあるが、昔ながらのうなぎパイが好きだ。紅茶が一番合うような気がする。
 平成23二年に、うなぎパイはその誕生から50年という節目の年を迎えた。


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