琵琶湖周辺は、近江(おうみ)または近淡海(ちかつあふみ)と呼ばれる。都に近い湖(=江)であるので近江。これに対し遠江(とおとうみ)または遠(とおつ)淡海という言い方がある。浜名湖は都から遠い湖ということである。
浜名湖は汽水湖であり、海水に棲むものと淡水に棲む魚介類の両方が生息している。約500年前の大地震(一四九八年、明応地震)により浜名湖が決壊し、この姿になった。浜名湖の魚介類は、魚類400種、イカ・タコ・貝などの軟体類が120種、エビ・カニなどその他150種が確認されており、合計すると600種以上にも及ぶ。
浜名湖はその面積65.0平方キロ㍍で日本の湖の中で、広さは十番目である。湖岸が入り組んでいるために湖岸線は114キロ㍍と長く、こちらは三番目に入る。浜名湖は四つの湾からなり、全体としては手の平の形をしている。水深は平均して浅く、一番深いところで16㍍。なお、河川法の上では、湖ではなく都田川水系の川と位置付けられている。
一日二回の潮の干満により、約200㍍の今切口から4000万㌧の海水が出入りする。また、塩分濃度が高くなっていることが指摘されている。都田川へのダム設置や下水道の整備が進み、浜名湖へ流入する水量が減少していることによる。
浜名湖体験学習施設ウォット(西区舞阪町弁天島)で、浜名湖の生物を体験できる。
浜名湖では野鳥もたくさん見られる。季節の渡り鳥が羽を休める中継地にもなっている。干潟(ひがた)があり、餌も豊富なことも要因である。